ソムリエ試験

【2021年ソムリエ・ワインエキスパート試験対策】1–4 ワインの法律|ワインに関するEUの規則 原産地保護A.O.Pとは何か?

欧州のワイン生産諸国は生産過剰を抑えるために1962年にワインの共通市場制度を誕生させ、ワインについて共通の政策を展開してきました。

特に、2008年8月1日からはワイン共通市場制度に関する新たなEU理事会規則が発効し、品質分類とラベル表記の主要な規定について下のようにまとめました。

 

1.品質の分類

■ワインは地理的表示付きのワインと地理的表示のないワインに大別されます

地理的表示付きのワインは・・・

■A.O.P.(Appellation d’Origine Controlee )

■I.G.P.(Indication  Géographique Protégée)

に細分化されます。

地理的表示は2009円8月1日に発効し、2009年ヴィンテージから適用されています。

■地理的表示のないワインは従来認められていなかった、品種、収穫年の表示が新ワイン法では可能になりました

2.地理的表示付きワイン(A.O.PとI.G.P.)

 

カミュたん
カミュたん
以下の地理的表示付きワインの定義とラベル表記に関してはソムリエ教本から引用するよ🍷ちょっと、難しいところだけど、ついてきてね😊マーカーをつけている部分は試験によく出るポイントだから、抑えておきましょう✨



A.O.P.原産地呼称保護

■品質と特徴が特殊な理知的な環境に起因する

■指定地域内で栽培されたブドウのみから醸造する

■生産は指定地域内で行う

■原料はヴィティス・ビニフェラ種のブドウのみ

 

I.G.P.地理的表示保護

■生産地に起因する品種、名声、特徴がある

■指定栽培地域内で栽培されたブドウを85%以上使用する

■生産は指定地域内で行う

■原料はヴィティス・ヴィニフェラ種、及びヴィティス・ヴィニフェラ種と他の種の交配

 

3.ラベル表記(2009年ヴィンテージから

 

主な義務記載事項

■製品のカテゴリー(ワイン、VDL、など)

アルコール度

原産地

瓶詰め業社名(スパークリングワインの場合は生産者と販売業者)

■スパークリングワインの場合は残糖量の表示

フランス イタリア ドイツ スペイン 残糖量

Brut Natuire

Pas Dosé

Dosage Zéro

Brut Natuire Brut Natuire Brut Natuire

3g/ℓ未満

※ドサージュしていないもののみ使用可

Extra Brut Extra Brut Extra Brut Extra Brut 0〜6g/ℓ
Brut Brut Brut Brut 12g/ℓ未満
Extra Dry Extra Dry Extra Trocken Extra Seco 12〜17g/ℓ
Sec

Secco(Dry)

Asciutto

Trocken Seco 17〜32g/ℓ
Demi-Sec Semi Secco

Abboccato

Halbtrocken Semi Seco 32〜50g/ℓ
Doux Dolce Mild Dulce 59g/ℓ超

 

主な任意記載事項

収穫年

※収穫年を記載する場合は少なくとも85%、その収穫年からのブドウを使用していなければならない

■原料のブドウ品種

単一ブドウ品種名を表示する場合はそのブドウ品種を少なくとも85%使用していなければならない

※2種あるいは複数のブドウ品種名を表示する場合、100%それらの品種で構成されること。さらに使用されている量が多い順に記載する。

■スパークリングワイン以外の場合の残糖量の表示

フランス イタリア ドイツ スペイン 残糖量
Sec Secco/Asciuttto Trocken Seco 4g/ℓ以下 ※注意1
Demi-Sec Abboccato/     Semi Secco Halbtrocken Semiseco 残糖が上記の上限を上回り12g/ℓ以下 ※注意2
Moelleux Amabile Liblich Semidulce 残糖が上記の上限を上回り45/ℓ未満
Doux Dolce Süß Dulce 45g/ℓ以上

注意1・・・酒石酸換算の総酸量が、残糖の数値より2g/ℓ以下、下回らない場合は9g/ℓ以下

注意2・・・酒石酸換算の総酸量が、残糖の数値より10g/ℓ以下、下回らない場合は18g/ℓ以下

A.O.P.、I.G.P.のEUのシンボルマーク

生産方法に関する記述

 

4.栽培地域のゾーン区分

 

カミュたん
カミュたん
EUによる気候区分とアメリン&ウィンクラー博士による気候区分は違うから、しっかり整理しようね✨

EUの気候区分では冷涼な地域がA😊Cに行くにつれて温暖になってくるよ

 

EUでは栽培地域の特性により産地をゾーン別にわけ、最低アルコール度、補糖、減酸などの方法を規定しています。主なゾーンは以下の通りです

■Zone A:ドイツ

■Zone B:フランス(ロワール、アルザス、シャンパーニュ等)

■Zone C I :フランス(ボルドー、ブルゴーニュ等)、イタリア北部、スペイン

■Zone  CⅡ:フランス南部、イタリア、スペイン

■Zone  CⅢ(a):ギリシャ

■Zone  CⅢ(b):フランス(コルス等)、イタリア南部、スペイン、ポルトガル、ギリシャの一部など

 



ワイン概論からの模擬テスト✏️

問題1

次の中からフランスのスパークリングワインBrutの残糖量を選択してください

①3g/ℓ未満

②0〜6g/ℓ

③12〜17g/ℓ

④12g/ℓ未満

 

問題2

次の中からEUの栽培地域のゾーン区分で、Zone  Bに属するワイン産地を選択してください。

①フランス(ボルドー)

②フランス(シャンパーニュ)

③ギリシャ

④イタリア

 

カミュたん
カミュたん
みんな答えはわかったかな?問題1の答えは④でした😊問題2の答えが②



ABOUT ME
kamiyu
🍷JSA認定ソムリエ取得 ☕️コーヒーコーディネーター取得 🫖ティーコーディネーター取得 現在もソムリエとして世界中のワインを中心に勉強中✏️