ワインテイスティングの基本(テイスティングの方法)
ワインのテイスティング方法ですが、まず、外観から観察していきます。
その後の流れを簡単に説明するとこんな感じです。
①外観・・・ワインの清澄度、輝き、色調、濃淡、粘性などを観察
②香り・・・グラスに注がれ静止した状態で香りを嗅ぎ、次にグラスを回し(スワリング)揮発しにくい香を確認する。
③味わい・・・10〜15ml程度のワインを口に含み、約10〜15秒間舌の上でワインを転がすようにして広げて味わいを確認する
④余韻、後味・・・鼻腔、のどでその余韻の長さを確認し、良質なワインを識別する。
⑤総合評価・・・結論
ワインの外観で把握できること
外観から見て分かる以下の7つの事柄でワインの大部分を予想することができます。
ワインをテイスティングするにあたって、1番初めに見てもらいところがワインの清澄度です。
このことから、ワインが健全かどうかを判断します。
熱劣化していたり、なんらかの原因で乳酸菌が発生してしまった場合、ワインは混濁してしまいます。
もう1つはオーストラリアのシラーズのように豊富なタンニンを含有している場合も健全であっても濁っている場合があります🍷
光に反射する輝きを見極められるようになると醸造方法や酸度が推測できると同時に①と同様健全度もチェックできます。
酸味の豊富なワインは非常に強い輝きを放ちます。
熟成により、ワインの色調はどんどん変化していきます。
白ワインの場合・・・緑がかった黄色→黄色→黄金色→琥珀色へ
赤ワインの場合・・・紫がかった赤→ルビー色→ガーネット→オレンジがかった赤→レンガ色へ
ロゼワインの場合・・・パープルがかったピンク→チェリーピンク→オレンジがかったピンク→オニオンスキンへ
産地を推測
白ワインも赤ワインもブドウの産地が冷涼な場合色が淡く、産地が温暖な場合色が濃いワインになります。
さらに冷涼な白ワインほど、酸味の強い傾向にありますので、明るい色調になります。
濃淡は外観で最も重要なポイントです。ブドウの成熟度合いやワインの濃縮度、醸造方法が推測できます。
一般的に冷涼な地域で育ったブドウからのワインは淡い色調、温暖な地域のものは色が濃くなります。
醸造方法を推測
色の濃い白ワインの場合は樽熟成が行われているのではないか?スキン・コンタクトが用いられたのではないか?または低い酸度による早い参加熟成などのある程度の予測が可能です。
色の濃い赤ワインの場合は品種による特徴の他、長いマセラシオンやピジャージュが行われていないか?などの推測ができます。
○粘性・・・粘性はワインがグラスの内側をカーテンのように流れる様子のことです。「レッグス」や「ラルム」とも言います。
アルコール度数の強いもの、グリセリンの量の強いものほど粘性が強くなります。
また、ソーテルヌのような甘口ワインも粘性が高くなります。
○ディスク・・・粘性が強いとディスクは分厚くなります。赤ワインよりも白ワインの方が顕著です。
グラスにワインを注ぎ、スワリングする前にグラス内の泡立ちを確認しましょう。
一般的に瓶内熟成の期間が長いシャンパーニュなどは泡がきめ細やかで持続性があります。
微発泡性のワインは気泡が少なく小さな傾向にあります。
発酵によって生じた炭酸ガスが抜けきれていない若いスティル・ワインにも見られる場合もあります。