✅ソムリエ・エキスパートの試験では病気の名称、症状、対応策、年号を結びつけた問題がよく出ます✒️
✅病名の英語とフランス語もよく出ますので、どちらも覚えていきましょう⭐️
ブドウの3大病虫害はウドンコ病、ベト病、フィロキセラです!
それでは、ブドウの病気、害虫、生理障害そしてその対応策を見ていきましょう😉
①カビ(糸状菌類)
1878年ヨーロッパで発見されました。
湿度の高い地域で繁殖し、はなや果実に白いカビ状の胞子が形成され、落花、落ち葉、落果させる。
病原菌👉プラズモパラ ビチコラ Plasmopara viticulture
対処策👉古くからボルドー液(硫酸銅+生石灰+水の混合溶液)散布などが行われています。
湿度の高い環境下で花や葉、下粒を灰褐色のカビが覆ってしまう。
黒ブドウでは色素を破壊し、ワインに着色不良や不快な匂いを残す。
病原菌👉ボトリティス シネレア Botrytis cinerea
対処策👉イプロジオン水和剤の散布
北アメリカ由来のカビで1850年頃にヨーロッパに伝播した。
若枝または生育中の葡萄果粒が白い粉状の胞子で覆われてしまい、表皮の成長が妨げられるが、果肉は成長してしまうので、やがてミイラ化、あるいは腐敗してしまいます。
病原菌👉エリシフェ ネカトル Erisiphe necator
対処策👉開花時に硫黄を含んだ農薬を散布や、ベンレート(ベノミル)剤による、殺菌を行う。
収穫期の葡萄を腐敗させる病気で、その被害は急速に進み、日本ではブドウ病害被害中最大のもの。
特徴はブドウ果粒が軟化する頃から多く発病し、完熟期に被害が最大となる。
初期は淡褐色の病斑が果皮表面に現れ、次第に紫褐色となり、果実は腐敗・ミイラ化する。
病原菌👉グロメレラ シングラータ(Glomerella cingulata)
対処策👉罹病結果母枝や巻きひげを除去しておく
👉休眠期のベンレート(ベノミル剤)散布
最も古くからあるブドウの病気でローマ時代の文献にも記述がある。
カビの胞子が剪定の際に切り口などに付着して感染すると考えられている。
感染すると生育期間中に葉脈を残して白葡萄の葉は黄色くなり、黒葡萄の葉は赤くなり、枯れて落ち葉する。
対処策👉古くからある病気だが、対処法が確立されていない
前年のうちに雨や風などでカビの胞子が運ばれてブドウに付着し、翌年萌芽してから数週間のちに増殖する。
枝は瘡蓋(かさぶた)状になり、剪定の際にこの枝を残すとカビの胞子が残り、翌年の枝にもこの症状が出る
対処策👉焼却等による感染した枝の除去
②バクテリア(細菌)によるもの
土壌中に存在するバクテリアがブドウの組織に感染してこぶ状の塊を作る病気。
こぶが大きくなると根からの栄養を送れなくなり、数年で枯死する。
凍害により割れ目が出来やすいことから、冬の厳しい地域に多い
シャープシューターと呼ばれるヨコバイが媒介して感染する
葉は葉緑素を失って落ち葉し、樹は数年のうちに枯死する。
北米特にカリフォルニア南部やアメリカ南部で広範に見られる
対処策👉殺虫剤等による媒介昆虫の広域防除
北アメリカから伝播したヨコバイの一種が媒介して感染する。
白ブドウの葉は黄色に、黒ブドウの葉は赤くなる。果房は充実せず、樹は弱って枯死する。
対処策👉殺虫剤等による媒介昆虫の広域防除
③その他の病虫害
ウイルスが植物、動物、昆虫、バクテリアなどを介して、ブドウに被害(糖度が上がらなくなる。葉が機能しないなど)をもたらす。
ブドウのウイルス病は現在50種以上確認されています。
ブドウ・リーフロール(葉巻病)、フレック、コーキー・バークなど。
対処策👉ウイルスフリーのブドウ苗の育成
👉クローン選抜
👉バイオテクノロジーを駆使したブドウの育成
北米大陸原産の1mm程の昆虫(アブラムシ)
19世紀中頃、アメリカから輸入されたブドウの苗木に幼虫が付着して、ヨーロッパに伝播した。
根や葉に寄生し、樹液を吸って成長。
ブドウ樹を徐々に弱らせ枯死させる虫害。
対処策👉アメリカ産のヴィティス・ルペストリスなどを台木にして、在来種(ヴィティス・ヴィニフェラ)を接木
④生理障害
悪天候や栄養状態、不適切な栽培管理などが原因で受粉、結実がうまくいかず、果房につく果粒が極端に少なくなるブドウの生理障害。
若木や精力の強い結果枝に生じやすい。
花振い(花流れ)の他、日焼け、ねむり病、着色不良などの障害もある。
原因👉窒素過多、強剪定、開花結実期の低温や多雨、ホウ素欠乏などが原因
小粒の果粒のまま肥大せずに果実になった状態(ミランダージュMillerandage)になる場合もある