シャトー・ペトリュスを使った宇宙空間での実験
ヨーロッパの宇宙開発スタートアップ「Space Cargo Unimited」とブドウ・ワイン科学研究所「ISVV」がシャトー・ペトリュス2000年ヴィンテージ12本とブドウの穂木メルローとカベルネ・ソーヴィニヨン種320本を宇宙ステーションに持ち込み、宇宙における熟成と樹の成長プロセスについて研究を行いました。
12本のシャトー・ペトリュスは2019年11月5日に国際宇宙ステーションに到着し、約1年間の熟成を経て2021年1月にアメリカ フロリダ州に到着しました。
これが実際に宇宙で熟成させたペトリュスと地球上で熟成させたペトリュスを12人のテイスターが飲み比べている映像です⬇️
専門家達が実際に飲み比べた結果、ワイン専門誌「TheDecanter」のライターを務めているJane氏は「どちらもゴージャスな味わいでしたが、地球に残っているものはまだ、閉じていて若かったのに対し、宇宙にあったものはタンニンが柔らかくなり、花のような香りが多く出ていた」とコメントを残しました。
実験を支援した研究者によるとこの2つのワインに違いが出る理由として、対流の差だと述べました。
抜栓していないボトルのワインでもゆっくりと酸素に反応して熟成が進んでいます。
それは対流によって酸素濃度が一定に保たれているからです。
宇宙空間は無重力のため、対流が発生しにくく酸化の進行が遅くなるそうです。
この重力と酸素によるワインへの影響を研究することで、今後のワインをより早く熟成させる方法につながるとされています。
無重力の宇宙の光や水が限られていたにもかかわらず、地球上の穂木よりも活発に早く成長を遂げていたようです。
今後、この実験に基づき、土壌や気候の変動に対する問題の解決策につながれば嬉しいですね😊