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発酵・貯蔵容器
ステンレスタンク
●衛生管理が容易
●ワインの酸で腐食しにくい
●熱伝導性が高いため、温度管理が容易
コンクリートタンク
●保温性が良い
●木桶よりも内部の殺菌や清掃がしやすい
木樽、オーク樽
●保温性に優れている
●材質はオーク材が多い(フランス、スロヴェニア、アメリカ、ロシアなどの産地がある)
●ステンレスタンクと異なり酸素の穏やかな流入がある(新樽が最も酸素の透過性が高い)
【木樽熟成による効果】
・穏やかな酸素との空気接触
・樽から(ココナッツの香りやタンニン)の成分抽出
・清澄化の促進
・赤ワインの色調の安定化
・フェノール成分の重合による沈殿
・風味の複雑化
素焼きの壺(Amphora, Qvevri )
●木樽が使われる前、紀元前から醸造、貯蔵、輸送に使われていましたが、また、近年使用する生産者が増えていっています。
●アンフォラはジョージアではクヴェヴリと呼ばれています🏺
オークの詳細
オーク樽の容量
ボルドーで使われる樽はバリックと呼ばれ、バリック4樽分(900ℓ)はトノーと呼ばれ、ワインの取引上の単位として使用されています
ブルゴーニュで使われている樽
オークの種類
●セシル・オーク(Quercus petraea ケルカス・ペトラエア)
●ぺドンキュラータ・オーク(Quercus alba ケルカス・アルバ)
👉ヴァニラ香、ココナッツ香(オークラクトン)控えめ
👉タンニンが多め
👉柾目(まさめ)取りによる製材(木の中心から放射線状に板を割る)
👉製材時のロスが多く、値段が高い
●トロンセ
●アリエ
●リムーザン
●ヌヴェール
●ヴォージュ
●ブルゴーニュ
●アメリカン・ホワイト・オーク(Quercus alba ケルカス・アルバ)
👉ヴァニラ香、ココナッツ香強め
👉タンニン少なめ
👉板目取りによる製材(チロースと呼ばれる成分が多く漏れない)
👉ヨーロッパ産と比較して製材時のロスが少なく、割安
オーク樽のトーストにより抽出される主な香り
●オーク樽成形時の焼き曲げ加工時などに、樽材に含まれるリグニンが分解され、ヴァニラ香の元になるヴァニリンなどが生じる
●樽の内面をトーストすることで、クローヴやナツメグの香りを持つオイゲノールが生成される。