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ワインとは?
ワインとはブドウ果実を原料として醸造した酒類をいいます。
だから、ワインは天候や土地で性質の違うものができるんだよ🍷
1.アルコール発酵のメカニズム
ワインはブドウ果汁の中の糖分を酵母のアルコール発酵によってエチルアルコールに変えた飲料です。
■この化学式はジョゼフ・ルイ・ゲイリュサックによって提唱されました。
■酵母による発酵のメカニズムを解明した人物はルイ・パストゥールです。
※提唱した人、解明した人をきちんと覚えましょう😊
■ブドウ1キログラムから搾汁される果汁、ワイン(赤ワイン)の量は600mℓ〜800mℓです。
一方で、穀物を原料とする日本酒やビールは醸造の際に「仕込み水」として水が用いられます。そして、ワインのように糖分を含んでいませんので、「糖化」が必要になります。
2.ワインの中の主な有機酸
ワインは酒類の中でも有機酸を多く含んでいます。つまり、ワインは本質的にブドウの酸味を基調とした飲み物になっています。
ブドウに由来する酸 | 発酵によって生成した酸 |
酒石酸 1.5〜4.0g/ℓ | コハク酸 0.5〜1.5g/ℓ |
リンゴ酸 0〜4.0 | 乳酸 0.1〜3.0 |
クエン酸 0〜0.5 | 酢酸 0.1〜0.8 |
さらにこれらの有機酸以外にもワインの中にはグルコン酸やガラクチュロン酸などの有機酸が報告されています。
■酒石酸はワインの中で最も含有量が高い酸です。酒石酸はカリウムやカルシウムなどと結合してキラキラ輝く酒石になります
■ガラクチュロン酸は貴腐ワインの熟成中に酸化され粘液酸となり、さらにカルシウム塩となって白色結晶の粘液酸カルシウムとなります
3.ワインのアロマ
ワインの風味は香と味わいに分けられます。
香りはアロマとブーケに・・・そしてアロマは第1アロマと第2アロマに細別されます。
■第1アロマ
・原料ブドウ由来の香りがワインに移行するもの
→マスカット系のブドウやゲヴェルツトラミネルなどに限られます
・発酵過程を経てワインになった時に感知される品種特有の香り
→ソーヴィニヨン・ブラン
■第2アロマ
・発酵過程で酵母や乳酸菌が生成する香り
→酵母はバナナの香りで清酒の吟醸香の成分
・乳酸菌は乳製品の香り
■第3アロマ
・タンクまたは樽で貯蔵中に生成する熟成香(発酵終了後)
→オーク由来の香り(バニラ)
・瓶詰め後に瓶内で生成する熟成香
4.ワインと健康
■ワインの通常水素イオン指数
・pH2.9〜pH3.8
■白ワインの効能
・利尿作用、食欲増進効果、整腸作用、殺菌作用
■赤ワインの効能
・動脈硬化症、血栓症のリスク減少
→ポリフェノール由来
・善玉であるHDLの濃度を上昇させる
■リスベラトロールの効能
・LDL(=低密度リポ蛋白)酸化抑制作用、血栓症予防、抗癌作用、認知症やアルツハイマー病の予防
■フレンチ・パラドックス
・赤ワインの効果で心疾患による死亡率が低いという
ファイトアレキシンと言われる物質の一種で抗カビ活性がありほとんどが果皮に存在しています。
ブドウ品種言うとカベルネ・ソーヴィニヨンやネッビオーロが活性酸素消去能が高いと言われてます🍇
5.ワインのアルコール代謝
ワインに含まれるアルコールはそのほとんどが肝臓でアルコール分解酵素などによりアセトアルデヒドに代謝されます。
厚生労働省の指標では1日2杯が健康に良い飲み方の目安と言われています。ワインは体によくてもアルコールです。飲み過ぎはよく無いので、ワインが美味しくてもほどほどにしましょう😊
ワイン概論からの模擬テスト✏️
問題1
次の中から貴腐ワインの熟成中に酸化され粘液酸となり、さらにカルシウム塩となって白色結晶の粘液酸カルシウムを析出する元の有機酸を選択してください
①グルコン酸
②クエン酸
③ガラクチュロン酸
④コハク酸