Contents
ペアリングとは?
最近ではレストランに行くとコース料理にプラスしてワインとペアリングしているお店が増えてきました。
ペアリングとは・・・料理一品一品に対してその料理に合うワインを組み合わせていくことです。
ペアリングとマリアージュの違いとは?
同じような意味合いでマリアージュという言葉もありますが、マリアージュとは料理とワインを組み合わせることで、相乗効果を生み出すことを言います。
ですので、ペアリングはマリアージュするための過程だと思っておいて良いと思います。
時にワインは料理に対してソースなような役割を果たし、元々美味しい料理をさらに美味しくさせることがあります。これがいわゆる相乗効果でマリアージュと言います。
ペアリングにおいての3つの方程式
料理とマリアージュするようなワインをペアリングさせるということは大前提ですが、様々な国のバリエーション豊富なワインの中から、センスの良いワインを選ぶということはソムリエやサービスマンにとって悩みどころだと思います。
せっかくなら、お客様にはただ、料理と合うし美味しいワインという印象だけではなく、驚きやそのストーリーも楽しんで欲しいというふうに私は考えています。
コース料理にテーマがあれば、ワインもそのテーマに沿ったものを選ぶようにしています。例えば地産地消に拘った料理であれば、ワインもその土地のものから選ぶというような感じです。
しかし、テーマがそもそもない場合や旬の食材を使ったというようなテーマの場合は選ぶワインの範囲が無限に広がってしまうのです。
そこで、私はコース料理にペアリングさせるワインを選ぶ時は3つの合わせ方を意識しています。
実際にはコース料理でワインを選ぶなら、シャンパン、白、赤というようにワインを選んでいくと思いますので、この3つの要素を必ず入れるようにしていくと良いと思っています。
1.ベタな合わせ方を取り入れる
1つはソムリエ教本に載っているような料理とワインをマリアージュさせることです。例えば・・・
①ソーテルヌにフォアグラ
②シャンパンにキャビア
③牡蠣にシャブリなど同じ産地のワインと料理で合わせるやり方
④エビにロゼワインなど同じ色に色を合わせる方法
⑤黒胡椒にシラーなど同じ香りで合わせる方法
⑥甘口のソーテルヌに強い塩気を持つブルーチーズなど対照的なもので合わせる方法
⑦ビールに枝豆
などなど・・・
経験のあるソムリエからはベタだから面白みに欠けると言われてしまうかもしれませんが、なぜ、牡蠣にシャブリが合うのかなどの小ネタを挟むと話題も広がりますし、誰もが知っているような有名なマリアージュも実際に食べて経験してみたい方が多いのではないか?と思っています。
2.素材と味で合わせる方法
2つ目赤みの肉に赤ワイン、白身魚に白ワイン、サーモンにロゼワインといったような単純な合わせ方にプラスして
①熟成した赤ワインに鴨肉のオレンジソース
②樽の効いた白ワインにクリーミーなソースを使った料理
と言ったように、赤ワインが熟成してオレンジ色になったものとオレンジソース、醸造工程で樽のクリーミーなニュアンスのあるワインにクリームソースなどストーリー性を持たせてペアリングさせる方法です。
3.チャレンジ性の高い、あえての提案方法
3つ目に紹介する方法が一番、ソムリエの腕が試されるところだと思いますが、1と2と真逆の考え方でワインアイテムを選ぶ方法です。
例えば・・・
①濃厚な色合いのビーフシチューがあれば、誰しもが赤ワインで合わせると思いますが、あえて甘口の白ワインで素材の味を引き立てる方法
②山岳地帯のジビエ料理と木の子などにあえて都会で生産されているワインと合わせるなどで驚かせる方法
私はコース料理のペアリングを考える際はこのようにして、ストーリーと話題性を盛り込むようにしてワインを選ぶようにしています🍷