白いカラスを見つけるより難しいシャンパン
ボランジェ ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ
「ボランジェ」といえば、映画「007」でジェームズ・ボンドが愛飲している「007公式シャンパーニュ」ですが、このヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズはそのボランジェが手がけるシャンパンシリーズの最高峰です。
ボランジェ ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズはピノ・ノワール100%で造られているブラン・ド・ノワールです。
シャンパンのピノ・ノワールはアイ村が最高と言われており、ボランジェではアイ村のショード・テールとクロ・サン・ジャックという小さな区画で採れるブドウを使用しています。
19世紀にブドウを襲った害虫「フィロキセラ」
フィロキセラは日本名でブドウネアブラムシと言います。
目に見えないほどの小さな虫ですが、根や葉に寄生した幼虫はブドウの樹液を吸って成長し、ブドウを枯死させてしまうという恐ろしい力を持った害虫です。
フィロキセラにより、19世紀後半のフランスは通常の生産量の3分の2を失う程の打撃を受け、その対策は難航しました。
19世紀後半、アメリカ原産ブドウにはフィロキセラが寄生しないということが、アメリカに派遣されたフランスのモンペリエ大学の博士の発見により明らかにされました。
この事実からアメリカ原産のブドウを台木にして、ヴィティス・ヴィニフェラ種を穂木として接木するという対策で、長い間生産者を悩ませていたフィロキセラの問題が解決しました。
有名なワイン評論家のロバート・パーカー氏はこのシャンパンを飲んで、「これは本当にシャンパーニュではなく、ワインでもない」と名言を残すほど、他のものとは比べられないと言われるほどの凄いシャンパンです。
ロゼシャンパンのように濃く、ミステリアスな味わいをぜひ、体感してみてください。