なぜ、毎年変わるのかはワインと芸術の融合だと専門家は言っていますが、本当の理由は分かりません。
このラベルの火付け役となったのはフィリップ・ド・ロートシルト男爵です。
1922年から、独創的なアイデアでシャト ーの改革を続けた、カリスマ的な存在です。今では当たり前となったシャトー瓶詰めも最初に行った人物です。
シャトー・ムートンのラベルが毎年変わるようになったのは1945年からのこと、それまではロスチャイルド家のシンボルである五本の矢と共に描かれた羊が特徴的なデザイナージャン・カルリュがデザインしたラベルでした。
https://www.chateau-mouton-rothschild.com/label-art/discover-the-artwork?lang=ja
ムートンの綺麗なラベルが全貌できるサイトです😊
シャトー・ムートンの歴史
ロートシルトがこのシャトーを購入したのはメドックの格付けが行われた1855年のわずか、2年前の1853年のことでした。
2級にされたことが不名誉だったロートシルトは、「1級にはなれないが2級には甘んじれぬ、ムートンはムートンなり」と名言を残し、醸造技術、熟成方法、アーティスティックなラベルの導入に力を注ぎました。
そして、1973年、メドックの格付けから100年以上の歴史の中で、誰も塗り替えることのできなかった昇格を実現させます。
ジョイントワインの成功
シャトー・ムートン・ロートシルトを絶対的な存在とさせた人物、バロン・フィリップ・ド・ロートシルト男爵は1960年代、その卓越した目線でいち早くカリフォルニアに進出しました。
カリフォルニアワインの父と呼ばれているロバート・モンダヴィとタッグを組んで夢のワインを生み出しました。
それが有名なオーパス・ワンです。
リリース以来世界の注目を浴びることとなったオーパス・ワンは世界屈指のプレミアムワインとしての地位を確立しました。
さらには1998年に悪魔のセラーで有名なチリ最大かつ最高のワイナリーであるコンチャ・イ・トロとのジョイントによりアルマヴィーヴァを生み出しました。
こうしたジョイントワインの成功は、世界のワイン業界とビジネスにインパクトを与え、今日の1級シャトーと一線を置く理由となっています。世界のワイン界の序列を塗り替えたと言われるほどのインパクトを与えました。