伝説の修道士ピエール・ペリニヨン
シャンパンの代名詞とも言えるドン・ペリニヨンですが、その名前の由来は修道士「ピエール・ペリニヨン」に敬意を払い、モエ・エ・シャンドン社がつけたプレステージシャンパーニュの名前です。
1638年にシャンパーニュ地方のサント・メヌーで生まれた彼は、19歳の時にヴェネディクト派の修道者になります。
そして彼が30歳の頃からオーヴィレール修道院のセラリウスとしてワインの醸造を行っていました。
当時はブドウ栽培から醸造までが修道士の仕事の1つでした。
1694年、彼は発酵が終わっていないワインを瓶に詰め、コルク栓をしたことで、偶然にも泡が出るワインを作ります。
歳をとるにつれ、彼は盲目になりました。目が見えなくなった分、嗅覚と味覚に優れていたそうです。
そして、当時初めてシャンパーニュをブレンドして作る製法のアッサンブラージュを用います。
年ごとのワインの特徴を把握した上で、ブレンドすることで、出来栄えの悪い年でも品質を格段に高めることができました。
また、木の房を減らして剪定したり、黒ブドウから白ワインを作る方法も彼が最初だったと言われています。
1715年、彼は亡くなるまでシャンパーニュ作りに人生を捧げました。
ドンペリの始まり
モエ・エ・シャンドン社は1930年頃、ピエール・ペリニヨンが一生を捧げた修道院をブドウ畑を買収し、その後「ドン・ペリニヨン」の商標権を獲得します。
19世紀多くのシャンパンメーカーの設立とともに、世界的な恐慌へと向かいましたが。そんな中でも堂々と誕生したのが「ドン・ペリニヨン」です。
1921年に収穫したヴィンテージシャンパンを1936年に初リリースしています。
これが「ドン・ペリニヨン」の始まりです。
そして、ロンドンやニューヨークに輸出され、高いブランド力とプロモーション力で人気を博し、今や誰もが知る1番有名なシャンパーニュとして君臨しています。